スマホが普及し、今ではテレビで放送された番組もネット配信で視聴できる現在。殆どの番組は録画をせずとも観る事ができます。対してガラケーが主流でネット配信が今ほど充実していなかった数年前は、テレビ放送される番組を観る為に録画は今以上に欠かせません。DVDを購入する余裕がない学生であった私にとって録画は、特に深夜に放送されている番組を鑑賞する上で生命線でした。
しかし、観たい番組を全てテレビで録画する事は不可能。今ほど録画できる容量が多いわけでもなければ、2つ以上の番組を同時に録画なんていう便利な機能はありませんでした。そんな中、テレビで録画しきれないドラマや映画、アニメを鑑賞する為に行っていた事が、ワンセグによる録画です。
ワンセグとは端的にいうと「移動端末で見る地デジ放送」の事。自分の持っているガラケーのワンセグで番組を録画するのですが、困った事に気分屋なのです。
(ちなみに、このガラケーbiblioは横にするとキーボードの表示がパソコン仕様に変わるガジェット好きの心をくすぐる仕様)
電波が安定せず録画失敗なんて事が多々ありました。ガラケーの置いてある場所を少しずらすだけで電波が不安定になり、最悪の場合は録画が停止。深夜に番組が放送される日では、録画の予約をした後にアンテナを伸ばし電波の安定する場所を探すのが寝る前の恒例になっていました。日によっては、30分以上も自分の部屋でガラケーと格闘をする始末。
そんな苦労を経て、翌朝の起きてから録画が無事に完了しているのかを確認していました。失敗していようものなら、少し沈んだ気持ちで1日を過ごす羽目に。
そんな事で一喜一憂して過ごした学生時代。時折、使わなくなったガラケーを見てその事を思い出すと同時に、あの時よりも映画やドラマ、アニメが観易くなったなと感慨と感謝が入り混じったものを感じていました。