感想
灼熱の炎天下で、十分過ぎるほどに身体が熱せられている中、『キングダム 運命の炎』を観てきました。体温的には氷を所望なのですが、心情的には炎を所望させる実写版『キングダム』シリーズの最新作です。むせてしまうような煙たくて泥臭い環境、その中で全…
マルチバースという概念が定着して久しい昨今、2019年に公開された『スパイダーマン:イントゥ・ザ・スパイダーバース』の続編である『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が公開されました。異なる世界観のスパイダーマンが一堂に会した一作…
2023年1月現在、テレビ東京系列で毎週日曜日23時から放送または配信中のアニメーション作品『TRIGUN STAMPEDE』が最高です。アニメーション制作を担当しているオレンジは、『宝石の国』や『ゴジラS.P(シンギュラ・ポイント)』、『マジェスティックプリ…
手描きの画の質感を3DCGで表現しているアニメーション作品が好きです。立体的な正確さを担保したことで生まれる臨場感を持ちながら、手書き特有の立体的な嘘を入れた躍動感のある見栄を表現していく。手描きと3DCG、両方の利点を活かしながら、画が動いてい…
10月から放送していたTVアニメの放送が終わったり、特番により毎週放送しているバラエティがお休みになるなど、年末の香りを感じ始める12月中旬、1年に渡り描かれてきた物語が幕を閉じました。 NHKにて放送されていた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。最終回…
映画が好きだ。映画を観るのが好きだ。映画を映画館で観るのが好きだ。 視界一杯に広がる大画面。耳どころか全身を振動させるような大音量。映画以外の情報をシャットダウンする閉鎖された空間。 そうした、映画にしかないもの、映画館でしか感じられないも…
ガンダムへ、モビルスーツへ、ロボットへ、乗ることに子供の頃は憧れていました。パイロットスーツを着て、ヘルメットを被り、コックピットに座って、操縦桿を握る。劇中でキャラクターたちの色んな操作とロボットの動きを見て、「このボタンを押せば、これ…
『シン・ウルトラマン』に求めるもの。リメイクに求めるものは何か。特撮に求めているものは何か。『ウルトラマン』に求めているものは何か。 それは『ウルトラマン』というコンテンツに触れた時代、触れた媒体、触れた作品によって異なるものであり千差万別…
Zライザー「TAIGA!TITUS!HUMA!」 ハルキ「ゥオオオッッッッッッッス!!!!!」 Z「ご唱和ください!我らの名を!!! ウルトラマンズェエエエエエエエエッッッッット!!!!!」 ハルキ「ウルトラマン!!!ゼーーーーーーーーッッッッット!!!!…
あらゆる情報の取得と発信が容易にできるようになった代償として、情報に対する信頼が揺らぎ、情報の真偽を見極める嗅覚が個々に求められるようになった現代。所謂暴露を目にすることが増え、自分が試されているかのような場面に直面する機会が増えたと思い…
平面が立体に、二次元が三次元に、画の連なりが映像に。物理的には存在しない物への立体感と質量の付与、それを実現する技巧と技術、挑戦それ自体が見応えと魅力に転じる。アニメーションの特徴であり強みです。本物に近づけることを志向しながらも実写にな…
スパイダーマン in MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース) 『キャプテン・アメリカ シビルウォー』予告編にて発表された大ニュース。考えもしなかった展開に歓喜し、同時に湧き上がる『アメイジングスパイダーマン』シリーズ終了宣言への寂しさ。思え…
友〜達〜欲〜し〜〜〜〜〜〜い!!!!! 急にどうした?と思われるかもしれませんが、まさにそんな主人公のファーストインプレッションから始まるアニメーション映画が『アイの歌声を聴かせて』です。監督は『イヴの時間』の吉浦康裕さん。主人公・シオンの…
在り方や見え方が大きく変わっていく世界を描いてきたマーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)に魅了された、2008年から2019年。(もうそんなに経ったんですか…)そんなMCUの変貌を彷彿としてしまう大きな変化があった2020と2021年。作品の受けても…
7月21日(水)、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の上映が終了しました。それも興行収入100億円突破という快挙を達成して。 今だに感染症の流行収束の兆しが見られない状況下で無事に映画が上映されるのか、上映されたとしても劇場に足を運ぶことがで…
「必ず殺す技」と書いて必殺技。こうやって書いてみると物騒ですね。「それくらい強力な技」というニュアンスで使われているかと思いますが、『ウルトラマン』で「怪獣も一つの命であり、街を守る=怪獣を殺す」ことを考えさせられたことを踏まえると、「必…
既に人気を獲得しているコンテンツの劇場作品。人気であるが故に「期待」というハードルが存在します。「このキャラクターの活躍が観たい。」「こういう表現が見たい。」など、様々な部分での期待されます。つまりは、そのコンテンツが人気を獲得するまでに…
写実的な描写の中で躍動する太い線で描かれたキャラクターと水墨画のようなエフェクトが格好良いアニメ。それが、新型コロナウイルスをも吹き飛ばす熱量を以て日本で社会現象を巻き起こしている作品、『鬼滅の刃』に対して抱いていた第一印象です。本作のア…
10 「大作を観たい!」という飢えが渇くどころか、大作を観賞する直前のエントランスの空気感、外の光が遮断された廊下を通る瞬間のワクワク感さえも忘れてしまった2020年9月初め。延期していた作品が徐々に公開されてくる中で、遂に大作と呼ぶにふさわし…
テレビシリーズのアニメを劇場用に再編集された映画、いわゆる総集編。そういった作品における最大のポイントは、劇場で観る意義を如何に見出せるのかということ。そもそも、既に一度観たことがある作品を、わざわざ映画館まで足を運び、1800円もの金(+交通…
『仮面ライダーゼロワン』。令和最初のライダーと謳われた本作ですが、平成ライダーを毎年追ってきたわけではない自分にとってはあまりピンとこない謳い文句でした。それでも本作の題材である人工知能、新しい価値観を以って新時代に相応しい作品を提供して…
桜が咲く季節に公開するはずだった作品がようやく公開しました。『Fate/stay night [Heaven's Feel] Ⅲ.spring song』。 『Fate/stay night 』の中で分岐する3つの物語、一つ目のルート<Fate>、二つ目のルート<Unlimited Blade Works>、そして三つ目のル…
ブログのタイトルに「不定期」とは入れつつも、あまり間が空き過ぎないようにしていましたが、すっかり更新が止まってしまっていました。コロナウイルスに起因して色んな問題が発生して、やらなくてはいけない事が沢山出てきてこの3ヶ月間物凄く忙しかった…
2020年2月21日金曜日、『劇場版 デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』が公開されました。子供の頃に見ていた『デジモンアドベンチャー』の最新作。自分にとっては、子供の頃の楽しい思い出を作ってくれたコンテンツの一つです。デジモンにはアニメだ…
ツイッターの自己紹介欄にセルルック3DCGが好きだと書くくらいにはセルルック3DCG好きのモリオ です。 「手書きアニメーションの質感を3DCGによって表現する。」この題目に対して様々な会社がそれぞれ異なるアプローチで挑戦しています。その結果生まれる新…
作品を通じて様々な登場人物を見ていると、時々、自分の人生について考えさせられます。様々な事に悩み苦しみながらも一つの決断と選択をする登場人物達。スクリーン向こう側の彼らに感情移入し、彼らの選択に膝を打ち、頭を抱えたり、目頭を熱くしる。する…
気づいたら仮面ライダーを再び見るようになってから早くも2年が経過しました。テレビでは観れない派手なアクションへの期待から冬映画も映画館で観てきましたが、今年で3作品目になります。 2017年に公開された『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL…
本来なら新年の挨拶をするところですが、2019年に観賞した映画の感想を書ききらないまま新年を迎えてしまいました。このまま新年の挨拶をするわけにはいきません。ということで、途中で止まってしまっていた作品の感想を年始の間に書こうと思います。 まずは…
スター・ウォーズは自分にとって過去の作品です。自分が物心つく前から存在し、多くの人を熱狂させてきたコンテンツ。エピソード1〜3が公開された時は自分が映画というコンテンツ自体にハマる前で、そこまで記憶に残っていません。 そんな自分にとってスタ…
SF(サイエンス・フィクション)というジャンルに分類される作品では、現実には無い物が登場します。それは一つの物だったりすれば、世界そのものだったりと、「現実には無いもの」のスケールは作品によって異なります。しかし、未知の法則の理解を観客に要…