仮面ライダービルド以降、再び仮面ライダーを毎週鑑賞しています。仮面ライダーのデザインへのモチーフの落とし込み方が平成初期の頃よりもストレートだったりと、自分が子供の頃に観ていた時との変化に対して非常に新鮮に感じています。掃除機がそのまま腕についた時は、思わず吹き出してしまいました。
また非常に印象的だったのが、変身アイテムの数です。仮面ライダーを観ていない間も、風の噂で変身アイテムの多さは聞いていました。しかし、その多さは予想以上でした。公式サイトで確認すると、基本アイテムのフルボトルだけでも60本。衝撃。
そこに、派生アイテムやパワーアップアイテムも加わります。これだけアイテムがあると、ほぼ毎週、絶え間なく発売されます。作品自体の変化ももちろんですが、アイテムの発売というテレビ以外の展開における変化を強く感じています。そんな中で思った事が、
「観ている子供たちは、発売されてるアイテムをどれだけ買えているのだろうか?」
私が子供の頃は、お年玉と誕生日、と買いたい物を買う事ができる機会が限られていました。なので、その少ない機会の中で自分の好きなゲームやおもちゃを買っていました。時には子供なりに親と駆け引きをして、なんとか欲しい物を手に入れていました。
それでもなお、おもちゃのコンプリートには程遠かったです。仮面ライダー555(ファイズ)では、手に入れる事ができたのはベルトとファイズフォンのみで、ファイズポインターやファイズショット、ファイズエッジは手に入れる事ができませんでした。
(そう考えると、CSMなどは当時おもちゃを手に入れる事をできなかった思いから生まれたのかな、なんて考えてしまいますね。)
アイテム数が限られていた時でも、コンプリートする事はできなかった。アイテム数が激増した現在、コンプリートはおろか自分が気に入ったアイテムを入手する事も困難ではないだろうか?全てのアイテムが買えない以上、子供たちはその中で本当に自分が気に入ったアイテムを選別します。
問題は選別だけではありません。発売したタイミングも非常に重要です。もしタイミングを謝ろうものなら、親から「この前買ったばかりでしょ!」攻撃を受けてしまいかねない。
おもちゃの発売時期をクリスマスに合わせるために、物語の初期は毎週のように新しいフォームが登場します。一つ一つのフォームが霞んでしまわないか、疑問に感じていました。しかし、クリスマスまでに子供たちが本当に欲しいアイテムに出会う為の番組側の配慮だと考えると、納得しました。
子供たちは1年間途切れる事の無いおもちゃの激流の中で、時には親と駆け引きをし、時には多すぎるおもちゃを前に悩んでいる。SNS上で流るおもちゃの情報を見ながら、「最近の子供たちは大変だな。」と思いました。