モリオの不定期なblog

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『スパイダーマン:スパイダーバース』予告編を観ただけで泣きそうになる理由

 公開日が近づきファンの期待が日に日に高まっている『スパイダーマン:スパイダーバース』。公開の一週間前にIMAX限定の先行上映を実施するなど、配給側が「3月は一人勝ちする。」と言わんばかりの気合の入れぶりを見せています。私も当然、ムビチケを購入したり、予告編や本編映像を毎日観たり、字幕版吹き替え版それぞれ何回ずつ鑑賞しようか思案したりなど、運動で言う準備体操を始めています。

 

そんな中、公開前だというのに私は既に、本作に登場するピーター・パーカーに異常なまでの感情移入をしてしまっています。予告編や本編映像を観ているだけでも、涙腺を刺激されてしまう程です。

 


映画『スパイダーマン:スパイダーバース』予告3(3/1〜3/3 IMAX先行上映決定、3/8全国公開)

 

何故それほどまでに、感情移入をしてしまうのでしょうか?それは、サム・ライミ版『スパイダーマン』のピーターを重ねてしまうからです

 

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サム・ライミ版『スパイダーマン』は2002年から2007年にかけて三作公開されたスパイダーマンの実写化作品です。当時、今ほどヒーロー映画が流行していなかったにも関わらず大ヒットしました。当時子供であった私も、DVDで数え切れない程の回数観ました。

 

 

 

 勿論、同一人物なんていう設定も無ければ、サム・ライミ版『スパイダーマン』三部作で私が観てきたピーター・パーカーとは別人です。(もし仮に同一人物という設定があるなら、日本語吹き替え版は猪野学さんに担当して欲しい。)しかし、アメリカ版の公式予告編をチェックすると、飛んできた車を避けるのではなく殴り飛ばしたり等の差異はあれど、サム・ライミ版における印象的な場面を想起させる映像がいくつかあります。


ディティールは違っても、二人のピーター・パーカーが歩んできた道のりは、大まかには同じなのではないか?そう考えると、本作に登場するピーター・パーカーに感情移入してしまうんです。

 

 

 

 サム・ライミ版映画3作品の中でピーター・パーカーは、時に間違いを犯し、悩み、苦しみながらも戦い続けてきました。『スパイダーバース』で登場している彼は、自分が子供の時に観てきた「彼」なのでは?と錯覚してしまいます。

 

ヒロインと逆さまキスしたり、親友の父親と死闘を繰り広げたり、私生活とスパイダーマンの活動の両立に悩んだり、尊敬する博士と電車の上で戦ったり、電車を身を呈して止めたり、謎の生物に寄生されて変な踊りを踊ったり、叔父を殺してしまった人間を許したり、紆余曲折を経て和解した親友と共闘し最期を看取った。

 

一度はアナウンスされながらも結局公開されなかった、『スパイダーマン4』。それ以降の活躍を自分は渇望していたのではないかと時折考えます。そんな渇望が、もしかしたら『スパイダーバース』のピーター・パーカーに、上記の経験をした彼を重ねてしまうのではないかと思います。

 

 

 

 私がサム・ライミ版『スパイダーマン』三部作を観てきた経験が、中年になったピーター・パーカーの人間性に厚みを持たせた。これは私に限った話ではなく、これまでに別のスパイダーマン作品を見てきた人にも起こっている事なのではないかと思います。スパイダー・グウェンやスパイダーマンノワール、ペニー・パーカー、スパイダー・ハムに鑑賞する前から感情移入している方はいるのではないでしょうか?

 

「私が今まで見てきたスパイダーマン作品と同じように、彼らは困難に立ち向かい乗り越えてきたんだろう。」

 

そんな想像が、『スパイダーバース』の予告編を観た私の涙腺を刺激しているのではないかと思います。