モリオの不定期なblog

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何故オリジナルを知らないのに、リメイクやリブート作品を観るのか?

 以前『シティーハンター』の感想を書いた際に、以下のような事を書きました。

 

かつて一世を風靡した作品が、時代を超えてリメイクやリブートされる事が国内外を問わず行われている現在。当時その熱狂の渦の中にはいなかった私も、こういった作品は観てみたい。そういった作品に対して憧れみたいな物を感じているし、リメイクやリブート、新作を通じて自分も少しでもいいから体感してみたいと思っています。

<劇場版シティーハンター 新宿 PRIVATE EYES・感想・ネタバレ>本作は果たして、時代の空気を読めていたのか? - モリオの不定期 blog

 

 

何故、オリジナルの作品を知らないのにも関わらず、わざわざリメイクやリブートを観るのか。今回は、その理由を考えてみたいと思います。

 

第1話 イスカンダルの使者

 

 

 ツイッターを始めとするSNSが普及してきたお陰で、自分の趣味を発信したり同じような趣味を持つ人と繋がり共有する事が容易になりました。

 

しかし、そうやって盛り上がりやすい土壌が出来た反面、一つ一つの盛り上がりが小さくなったように感じます。物騒な例えですが、全てを巻き込むほどの大きな爆発がなくなった代わりに、小さな爆発が様々な場所で幾つも発生しているみたいな感じです。

 

つまり、「一世を風靡した。」とか「時代を席巻した。」みたいな表現が使えるほどのヒットした作品が、生まれなくなっていると思います。具体的に言うと、十数年後や数十年後にリメイクしたりリブートされるような作品が現代では生まれにくいのではないでしょうか?その分野に明るくなかったり世代でない人が、名前や曲くらいは知ってるような、「時代を超える程の熱狂を作り出す作品」が果たして現代で誕生しているのでしょうか?

 

要は、良くも悪くも「特定の枠でのみ盛り上がっている作品」が多いのではないかと思うんです。2013年に公開された『パシフィック・リム』は、日本の特撮やロボットアニメをリスペクトした作りから、ファンの間で非常に高い人気を誇り公開当時は大いに盛り上がりました。しかし、その盛り上がりは幅広いものではありません。「その界隈の人なら」知っている作品はあれど、「その世代の人なら」誰もが知っている作品は多くありません。『君の名は。』のようなヒットした作品もありますが、シリーズ化したり時代を超えた熱狂であったとは言えません。

 

ではウルトラマン仮面ライダーゴジラなどといった作品はどうか?これらは、縮小したりする事はあれど、誕生した時から比較的継続して展開されてきた作品で多くの世代の人が知っています。なので、リメイクやリブートで再び盛り上がるのとは少し性質が異なると思います。

夕陽の風来坊

 

つまり何が言いたいのかというと、「リメイクやリブートされるような作品が有る」世代の方達が羨ましいという話です。

 

リメイクやリブートを作られる作品の多くは「その作品に熱狂した特定の世代」が居ます。今の時代だと、そういった作品に出会う機会は殆ど無いと、前述したSNSの話から思うのです。

 

 

 

そう言うなら、過去の人気の作品を観ればいいと思うのですが、なかなか実行に移せません。映像が古いというだけで、鑑賞を後回しにしてしまいます。それに、リアルタイムで作品を体験する事と、一度作品が終了してから体験する事では異なります。

 

そういった事情があるからこそ、リメイクやリブートが作られた時、自分も「その作品に熱狂した特定の世代」の仲間に加われるチャンスだと思えるし、作品に触れてみようと思えるキッカケになるんです。

 

第2話 我が赴くは星の海原

 

だからこそ、世代ではないにも関わらず、『宇宙戦艦ヤマト』や『シティーハンター』のようなリメイクやリブート作品を観たくなります。そして同時に、作品が表層的であり、普遍的な魅力を感じられない作りだった場合、寂しさを感じてしまうんですね。「自分は共有できなかった…」と。

 

それでも、リメイクやリブートを通じて楽しむ事の出来た作品もありました。だから、今後もリメイクやリブートを観る事はやめません。リメイクやリブートを通じて、自分が経験しなかった時代の熱狂を少しでも共有できたのなら嬉しいですし、何より今、自分自身が「熱狂した特定の世代」になれればなと思います。

 

我ながら面倒臭い事を書いてしまいました。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。