モリオの不定期なblog

映画・特撮・アニメの感想や思った事を書きます。宜しくお願いします。

『SHOWBIZ COUNTDOWN』無くして、私の映画観は語れない。

 スマートフォンが普及し、人によってはTwitterなどのSNSが生活の一部になったと言っても過言ではない現在。自分の趣味に関する情報や、気になっている事に関する情報の収集が容易になった一方で、情報の収集の仕方が能動的な物から受動的な物になったと感じています。スマートフォンはおろかSNSがまだ普及していなかった頃は、情報が掲載されている雑誌を購入したり、インターネットの公式ホームページを閲覧したり、テレビ番組やラジオを視聴したりと、現在と比較してみると、能動的に情報収集を行っていました。

 

そんな当時、私にとって、『SHOWBIZ COUNTDOWN』は非常に大きな影響を受けたテレビ番組でした。オープニングとエンディング、コーナーの間に、CGアニメが挿入される『SHOWBIZ COUNTDOWN』。2011年まで毎週月曜日0:00~0:30にテレビ東京で放送されていた情報番組です。構成は、アメリカの週末の興行成績TOP10、新作映画の予告編紹介、最新のミュージックビデオの紹介、というシンプルな構成です。

 

 


Showbiz Countdown

 (この映像を製作したのが『シドニアの騎士』『BLAME!』『GODZILLA』のポリゴン・ピクチュアズと今回知って驚き。)

 

 

 

 映画情報を得る手段が限定されていた私にとって、この番組は週に一度の楽しみでした。特筆すべき点は、毎週ランクインする映画の予告編や映画に関する情報を伝えるだけでなく、本編の一部を少しだけ観る事が出来るという点でした。

 

俳優とスタッフのインタビュー、制作秘話を始めとする映画の裏話を聞いたりする事は、映画に対して新たな視点が生まれる事があり今は楽しいです。しかし子供の頃の私にとっては、そういった細かい情報よりも、本編のシーンを観たいという気持ちの方が大きかったです。

 

今でこそ、こういった本編の一部は公開後にYouTubeにて公式から公開されており、いつでもチェックする事ができます。しかし、スマートフォンはおろか、自由にインターネットを見る環境が整ってなかった子供時代の私にとって、公開されている本編を見る事は困難でした。加えて自由に使えるお金も限られており、映画を観る事自体が難しく、一つの作品をリピートする事はもってのほか。少しでも本編を放送してくれる事は私にとって、映画館で得た体験の余韻を楽しむ手段として非常に貴重でした。

 

 

 

 

 そもそも、番組で紹介されるランキングが日本のものではなく、アメリカのランキングだった事も非常に新鮮だったというか、心に残っています。ランキングに載っている作品の殆どがアメリカで制作され、その中には日本で未公開の作品もありました。この番組を通じて、全ての作品が日本でも公開される訳ではない、という考えてみれば当たり前の事を実感しました。

 

アメコミ原作の映画やハリウッド製のSF映画を始めとするブロックバスタームービーだけでなく、洋画全体へ興味を持つようになったキッカケと言っても過言ではないと思います。

 

他にも、この番組は「興行収入」など制作に関係する用語も意識しだしたキッカケでもあります。ランキングで作品を紹介する際、興行成績が芳しくない作品に対して「製作費の回収は厳しそう。」などと、作品の評価を客観的にかつ制作側には耳の痛そうな話をハッキリと述べていた事が今でも印象に残っています。

 

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 この番組のおかげで海の向こうで行われているアカデミー賞など、広く洋画に対して興味を持ち始めたキッカケになったのではないかと思います。

 

映画観と大げさな表現をしてしまいましたが、映画の内容だけでなく、興行収入や制作の裏事情など、作品の外の視点が身に付くキッカケになった番組が、『SHOWBIZ COUNTDOWN』です。