IMAXデジタルシアター。スクリーンが非常に大きいだけでなく、立体的な音響と非常に魅力的な視聴形態で、特にIMAX3Dは通常のシアターとは臨場感が段違いです。IMAX3Dでの視聴では、上映前のカウントダウンだけでも、誇張抜きで画面に入り込んだかのような感覚を味わう事ができます。
中にはIMAX専用のカメラで撮影した作品もあります。そういった作品はIMAXデジタルシアターで鑑賞した場合でのみ画角が広くなり、通常の鑑賞形態で見えない部分も見る事が可能です。このように、IMAXデジタルシアターで鑑賞する事における付加価値が多くなってきています。
近年、IMAXデジタルシアターを備えた映画館が少しずつ増加してきています。「どこでも鑑賞する事ができる。」と言えるほどの数になったわけではありませんが、それでもここ10年前に比べればIMAXで鑑賞する事は容易になりました。私も最近では、IMAXで公開されている作品はIMAXデジタルシアターで鑑賞する機会が増えていますし、今後も財布が許す限りIMAXで鑑賞する機会が増えていくのではないかと思っています。
しかしそんな中、IMAXには数少ない、いや唯一と言って良い欠点があります。それはタイトルにある通りIMAX3Dメガネです。
現在、IMAX3Dメガネは名前の通り眼鏡の形状で、眼鏡を掛けるのと同じ要領で装着します。何が問題なのかというと、サイズは選べないどころか形状が一種類しか無い事です。
サイズが顔に合う方は問題ありませんが、サイズが合わない人は鑑賞中にずれてしまいます。それだけでも十分問題なのですが、さらに深刻なのは形状がメガネ型の一種類しかない事です。普段から眼鏡をかけている人は、眼鏡をかけている上にIMAX3Dメガネを装着せざるをえません。
それが非常に不便なんです。私は普段から眼鏡をかけているので、IMAX3Dを鑑賞する際は、メガネon眼鏡の状態。眼鏡とIMAX3Dメガネをつけると耳への負担になりますし、何より、眼鏡のレンズとIMAX3Dメガネのレンズが重なるように付けようとする事が意外に難しい。レンズを通して観る事が必須の3Dにおいて、レンズの位置が合わないのは致命的です。なので鑑賞中にズレたりしないように工夫をする必要があります。
私の場合は、耳のあたりで眼鏡のフレームをIMAX3Dメガネのフレームで挟む形でつけています。鑑賞後には耳が痛くなりますが、一応鑑賞時にズレたりする事はないので、これで良いかと思っています。
しかし、同じく普段から眼鏡を私の母にIMAX3Dメガネの話をした時、「自分は同じようにできず鑑賞中にズレて気になってしまう。」と言われました。IMAX3Dメガネのサイズは一律で大中小と大まかなサイズ分けもありません。なので、私よりも顔が小さい、すなわち眼鏡のサイズが小さい母では、私がしたようにメガネを固定する事ができないんです。
せっかくIMAX3Dの質が高くても、手元の眼鏡(メガネ)がズレて頻繁に位置を直す事になってしまうと観客の集中力が削がれ臨場感を損なってしまいます。
IMAX以外の3Dメガネを確認してみたところ、TOHOシネマズでは、眼鏡をかけている上から3Dメガネを装着する事を想定した構造になっています。イオンシネマでは、眼鏡に装着するクリップオン型の3D眼鏡がありました。
映画館において視聴方法の選択肢の一つとしてIMAX3Dが定着した今、鑑賞時に困っている方は少なからず居るはずです。快適な視聴の為なら、イオンシネマのように多めにメガネ代が取られようとも、クリップオン型を選ぶ方は多いと思います。というか、私なら必ず買います。IMAXの関係者の方、もし見ていたらご検討の程、宜しくお願い致します。
(2019年6月4日・追記)
最近、眼鏡を販売しているJINSから「JINS Switch」という商品がある事を知りました。眼鏡の上から別のフレームを重ねるだけでマグネットで接着されサングラスになるという商品で、衝撃を受けました。IMAX3Dメガネもこのような仕様であれば、どれだけ良いか…